【雇用保険法】  
(1)育児休業給付金の充実(平成26年4月1日より)
平成26年4月1日以後に育児休業を開始した方に限り、育児休業給付金の額が180日の間「賃金日額×支給日数×100分の67」に引き上げられます。以降は改正前と同様に、「賃金日額×支給日数×100分の50」の支給額となります。

*平成26年3月31日までにすでに育児休業を開始されている方は対象外となりますのでご注意ください。

(2)教育訓練給付金の拡充・教育訓練支援金の創設(平成26年10月1日予定)
〈教育訓練給付金〉
一定の条件を満たす在職者・離職者が、厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講し、終了した場合、本人自らが教育訓練施設に支払った経費の一定割合に相当する額をハローワークから支給するという制度です。

[支給要件・支給額]
1.雇用保険の一般被保険者(在職者)
対象教育訓練の受講を開始した日(以下「受講開始日*」)において雇用保険の一般被保険者である方のうち、支給要件期間**が3年以上ある方

2.雇用保険の一般被保険者であった方
受講開始日において一般被保険者でない方のうち、一般被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ支給要件期間が3年以上ある方

*受講開始日:通学制の場合は教育訓練の所定開始日、通信制の場合は教材等発送日
**支給要件期間:受講開始日までの間に同一の事業主の適用事業に引き続いて被保険者として雇用された期間をいい、その被保険者資格の空白期間が1年以内の場合は、その被保険者であった期間も通算する
*1.2ともに、初めて教育訓練給付を受けようとする方は支給要件期間が1年あれば可とされています。
 上記の要件に該当する場合、受講費用の100分の20の額の給付を受けることができます。(ただし、上限額は10万円です。)

さらに今回の法改正により、中長期的なキャリア形成を支援するため、専門的・実践的な教育訓練として厚生労働大臣が指定する講座を受ける場合には、
支給要件期間を10年以上(初めて給付を受ける場合は2年以上)とし、受講費用の100分の40の額を給付することとなりました。(上限額32万円)
また、教育訓練の結果、資格取得等の上で就職に結びついた場合には、100分の60の額の給付を受けることができます。(上限額48万円)



〈教育訓練支援金〉
今回創設された教育訓練支援金は、上記の教育訓練給付の対象者のうち、
 このような訓練を初めて受ける者であること
 教育訓練支援給付金の給付を受けたことがない者であること
 平成31年3月31日以前に専門的・実践的な教育訓練を開始した者であること
 当該教育訓練を開始した日における年齢が45歳未満であることを支給要件として、当該訓練を受けている日のうち失業している日について、離職前の賃金に基づいて算出した額(基本手当の100分の50)を支給するというものです。
 


【男女雇用機会均等法】(平成26年7月1日予定)
(1)間接差別となり得る措置の見直し
今回の改正により、すべての労働者の募集・採用、昇進、職種の変更をする際に、合理的な理由なく転勤要件を設けることが、「間接差別」として禁止されます。
  →転勤要件を設けることが直ちに違反となるのではなく、合理的な理由があるかないかで判断されます。
  
   合理的な理由のない例として挙げられているものとしては、以下のようなものがあります。
 広域にわたる支店、支社等がなく、かつ、支店、支社等を広域にわたり展開する計画等もない場合
 広域にわたり展開する支店、支社等はあるが、長期間にわたり、家庭の事情その他の特別な事情により本人が転勤を希望した場合を除き、転居を伴う転勤の実態がほとんどない場合

 広域にわたり展開する支店、支社等はあるが、異なる地域の支店、支社等での勤務経験を積むこと、生産現場の業務を経験すること、地域の特殊性を経験すること等が労働者の能力の育成・確保に特に必要であるとは認められず、かつ、組織運営上、転居を伴う転勤を含む人事ローテーションを行うことが特に必要であるとは認められない場合

企業側としては、人材育成・活用、組織運営について、どのように考えるのか、明解な説明を用意しておく必要があるといわれています。


(2)セクシュアルハラスメントの予防・事後対応の徹底など
1.セクシュアルハラスメントには、同性に対するものも含まれる
2.性別の役割分担意識に基づく言動をなくしていくことが重要であることを指針により明示
3.放置すれば就業環境を害するおそれがある場合や、性別役割分担意識に基づく言動が原因や背景にあることによってセクシュアルハラスメントが生じるおそれがある場合なども、相談の対象に含まれる
4.被害者に対する事後対応の例として、管理監督者または事業場内の産業保健スタッフなどによる被害者のメンタルヘルス不調への相談対応を追加
  
以上の事項が主な改正点のポイントとなります。
企業側としては、セクハラの予防に関する従前の取り組みを徹底するほか、セクハラに起因するメンタルヘルスへの対応に関して従前以上の積極的取り組みが必要となってくることが予想されます。


【健康保険法(平成26年4月1日より)】 
〈産前産後休業中の保険料の免除〉
被保険者が産前産後休業を開始した日の属する月から、産前産後休業を終了する日の翌日が属する月の前月までの期間について、事業主の手続により、当該被保険者に係る健康保険・厚生年金保険の保険料が免除されることになりました。